当会は年1回ドイツ全国規模の定例研修会を開催しております。
日本語の教え方一般をはじめとする基礎的教授能力の向上と知識の習得をめざし、また最新の日本語教育事情をふまえた講義を受講できるように、可能な限り日本の現場で活躍する
講師を招聘しております。講義のほかに、そのときに応じてワークショップ、模擬授業、
会員による発表も行なっております。
ドイツ VHS 日本語講師の会会員の皆様
秋も深まり、すっかり冬の訪れを感じる季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
例年より少し早めではございますが、2025 年 3 月開催の第 34 回全国定例研修会について、ご案内いたします。今回は、バイエルン州支部が担当し、フライジングというミュンヘン空港から近い場所にて、対面方式で開催され、その模様がライブ配信されます。
前回2024年3月に行われた全国定例研修会はハノーファーで5年ぶりに 対面形式で行われました。 オンラインと異なり、 直接の触れ合いを通じて、密ながらも刺激的な時間を過ごすことができ、情報や意見の気軽な交換の素晴らしさを再確認しました。この対面形式の研修会が、再び実現できた背景には、今回講師としていらしてくださる横溝紳一郎先生の大きなお力添えがあります。
横溝先生は、西南学院大学の外国語学部で教授として教鞭を執られており、人とのかかわりをとても大切にされる方であり、地元の小学校で英語のボランティア教師としても活動されています。また、7月に博多で二週間かけて行われるとても熱いお祭り、ユネスコ無形文化遺産でもある博多祇園山笠には、お若いころから毎年参加し、山(「みこし」のようなもの)を櫛田神社に奉納されています。近年では、教育界に留まらず、祭りの後継者教育にも熱心に携わっていらっしゃいます。
第34回全国定例研修会では横溝先生のご指導のもと、年齢も目的も多種多様な学習者にむかう私たちが、 自分に合った方法で、学習者と共にどのように成長し続けることができるかを考えます。目指すは、学習者が「楽しい・来たい・学びたい」と思える、常に「ひらめきがあり、次につながる」クラスルーム運営です。この研修会を通じて、参加者同士が互いに刺激を受け、実現に向けたパワーを充電、共有できたらと思っています。
今年度、第34回全国研修会開催には、これまでと同様に国際交流基金、ケルン日本文化会館の多大なるご支援をいただいております。また、当研修会は、在ミュンヘン日本国総領事館から後援をいただいております。
諸事情により、今回は現地参加の第一次申込み締め切りが12月4日までと早まっております。宿泊人数に限りがございますので、ご注意ください。
ドイツ VHS 日本語講師の会
第 34
回全国定例研修会実行委員長、副委員長
塚本和子、 倉持香
研修会テーマ:「楽しい・来たい・学びたい!教室づくり」- ともに成長する学習者と教師
日程:2025 年 3 月 7 日(金) ~ 9 日(日)
会場:Pallotti-Haus Freising
講師:横溝紳一郎先生 ( 西南学院大学 外国語学部教授 )
概要:先生のご講義を通して、各自の成長と学びを振り返り、教師として成長する方法
について考えます。
現地参加の申込締切:2024年12月4日(水)
*その後、定員に余裕がある場合は2025年1月20日(水)まで申込受付
オンライン視聴の申込締切:2025年2月27日(木)
お申し込み:https://forms.gle/MqQV8JofFFe1iuA7A
質問等問合せ先:vhs.zenkoku2025@gmail.com
会員の方は、会員のページ「全国定例研修会報告書」で詳細をご覧いただけます。
開催年月・開催地 |
講師(敬称略) |
講義内容 |
Hannover
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中井陽子 |
インターアクション能力を育てる日本語の会話教育
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Online
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砂川百合子
大舩ちさと
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学習者の日本語から学ぶ日本語
学習者から学ぶ日本語学習の意味 |
Online
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西郷英樹 |
「日本語教育と雑談指導ー理論と実践ー」円滑な会話教育をめざして |
Online |
迫田久美子
川口義一
近藤裕美子 |
学習者の心に火をつける教え方を目指して
欧州における日本語教育の新たな展開
新しい環境下での新しい日本語教育実践を考える |
Freising |
鎌田修 |
文脈の個人化とプロフィシェンシ-の向上 |
Berlin |
川口義一 |
ゼロ初級から始めよう‼学習者とともに作る明るく楽しい日本語教室 |
Bad Boll
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森山新 鄭在喜 |
日本語教育—認知言語学の切り口から |
Dortmund
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村上吉文
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ソーシャル・メディアを利用した日本語教育 |
Ludwigshafen |
横山紀子 |
・⾔語習得において聞くことが果たす役割/
⽇常⽣活の聴解 聴解を習得につなげる活動 |
Marktbreit
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守屋三千代 |
認知言語学が拓く日本語・日本語教育・日本文化の世界 |
Bremen |
近藤裕美子 福島青史 奥村三菜子 |
CEFRの理論とその実践 |
第21回2012年3月 Herrenberg |
嶋田和子 |
多様な学習者に対応できる授業展開力 |
第20回2011年3月 Dortmund |
三矢真由美 磯村一弘 中村-バッハマンくみ |
日本語らしい表現(三矢真由美)、日本語らしい発音、徹底解剖!『Web版エリンが挑戦、にほんごできます』を使い倒す!(磯村一弘)、ロールプレイ(中村バッハマンくみ) |
第19回2010年3月 Kronberg |
土岐哲 |
「コミュニケーションのための日本語音声・聴解の指導法」 |
第18回2009年3月 Marktbret |
野田尚史 |
「聞く」「話す」「読む」「書く」ための日本語教育文法 |
第17回2008年3月 Hannover |
小山悟 |
第二言語習得研究の教育現場への応用 |
第16回2007年3月 Herrenberg |
迫田久美子 |
第二言語習得研究は日本語指導にどう役立つか? |
第15回2006年3月 Dortmund |
小林ミナ |
コミュニケーションに役立つ日本語教育文法 |
第14回2005年3月 Kronberg |
荒川洋平 |
認知言語学と日本語教育 |
第13回2004年3月 Bamberg |
山田敏弘 |
日本語教育文法 |
第12回2003年3月 Hannover |
山内博之 |
効果的な会話授業を考える |
第11回2002年3月 Rastatt |
清ルミ |
教師間のトレーニングの実際、成人学習者対象の方法論、創造的授業の仕方 |
第10回2001年3月 Bonn |
川口義一 |
日本語教育現状における文法の役割 |
第9回2000年3月 Ludwigshafen |
江副隆秀 |
江副式重箱文法とその教授法 |
第8回1999年3月 Parsberg |
石井恵理子、 林さと子 |
多様なメディアを利用した漢字学習、総合的学習活動の設計(石井恵理子)、学習者の多様性・個別性、直接接触体験を取り入れた日本語学習(林さと子) |
第7回1998年3月 Hamburg |
江副隆秀 |
江副式重箱文法、江副式ノート、初級者モデル授業、コンピュータ利用 の文字指導、略画の描き方(江副隆秀) |
第6回1997年3月 Heigenbrücken |
高見澤孟、 ハント蔭山裕子 |
日本語のゆれ、実物教材の利用法、中級レベルの教授法(高見澤孟) 接続助詞の教授法、効果的な教室活動、第二言語習得理論(ハント蔭山裕子) |
第5回1996年3月 Meißen |
石田敏子、 大曾美恵子 |
視聴覚教材作成(石田敏子)、助詞・助動詞、敬語(VTR)、平仮名の導入、モダリティ(大曾美恵子) |
第4回1995年3月 Hannover |
加納千恵子、 小出慶一 |
最近の評価法、読解教材の作成(小出慶一)、漢字の指導法、コミュニカティブアプローチを取り入れた初級教材の作成(加納千恵子) |
第3回1994年3月 Stuttgart |
高見澤孟、 粂川光樹 |
言語教授法 ビジネス日本語(高見澤孟)、欧米人と日本人の日本語のゆれ(粂川光樹) |
第2回1993年1月 Düsseldorf |
伊藤小枝子、 澤井康子 |
文字導入の一方法 カタカナ学習の第一歩 ‒モデル授業‒(伊藤小枝子) 直接法とは(VTR) 直接法による初級授業の一例 ‒ワークショップ‒ (澤井康子) |
第1回1992年4月 Aulendorf |
土岐哲、 水谷信子 |
音声について(土岐哲)、 日本語教育概論(水谷信子) |